【短信】ガンドラック:2年金利が上げている

新債券王ことDoubleline CapitalのJeffrey Gundlach氏が、米2年債利回りの急騰に注目している。
短めの金利の上昇は2つの心配を市場に投げかける。

2年もの米国債利回りは過去2か月で40 bp上昇した。
年率換算で240 bpにあたる!
これは今年のFF金利上昇ペースの3倍だ!!

ガンドラック氏が昨日ツイートした。
確かにこの2か月、米2年債利回りの上げ足は速い。

米10年債(青)・2年債(赤)利回りと実効FF金利(緑)
米10年債(青)・2年債(赤)利回りと実効FF金利(緑)

以前説明したように、米2年債利回りはFF金利より先に変化する傾向がある。
2年金利がFF金利を先読みするのか、あるいは、FF金利が2年金利等を後追いするように決められるのかだ。
いずれにせよ、米2年金利は上昇している。
一方で、米10年債は世界中からの旺盛な需要で下げ渋っている(=10年金利は上げ渋っている)。
さらなる2年金利の上昇は2つの心配をもたらしかねない。

  • 10年-2年スプレッドのタイト化(≒イールド・カーブ平坦化)が景気後退懸念を生む。
  • 仮に10年金利が2年金利から逃げるように上昇するなら(程度によっては)資産価格に悪影響を及ぼす。

阿久津 り子 大手電機メーカー、公的研究機関にて電気・電子分野の研究開発に携わった後、浜町SCI調査部にて技術・計量分析を担当

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