【グラフ】米10年債がグロス氏のいう危険水域に

月初かつての債券王 ビル・グロス氏が「米10年債利回りが2.15%を超えれば、大きなリスク」といっていたが、その時が近づいてきたかもしれない。

米10年債利回りの長期トレンド
米10年債利回り

米長期金利はボルカー・ショックの頃の1981年以降、超長期の下降トレンドを形成してきた。
グロス氏がいった2.15%とは、その上側のトレンド線。
これを下から上へ突き抜けることで、下降トレンドが上昇トレンドに転換する可能性が高まるという話だ。

もはやこの転換の意味を解説する必要はあるまい。
株式・債券の間の関係が正の相関になりやすい状況で、金利が本格的に上昇に転じれば、株式・債券での分散効果も得られないまま価格下落に見舞われかねない。
また、昨今の長デュレーション銘柄の下げを加速しかねない。
今後の推移に注目しよう。