あなたはアーリー・リタイアできるか?

以前、FPにおいて老後資金は夫婦で1億円必要と書いたら大きな反響があった。
そこでも書いたように、個々人が置かれた状況によって大きく変わってくる数字なのだが、1億円という(法外に見える)数字の根拠を概説しよう。

老後資金については、政府は年金だけで大丈夫といい、金融庁は20百万円といい、弊社は1億円といっている。
この差の多くは前提が異なるためでしかない。
根本にあるのは冷徹な収支勘定でしかありえない。

FPサイト内に「早期引退のための最も簡単なシミュレーション」というページを用意した。
極めて単純な早期引退のための経済計算ができる。
この表で2つの入力欄で

  • 60-90歳の生活費(月額)=35万円
  • 年金収入(月額)=15万円

と入力すると、60歳時点での必要資金が90百万円となる。
多少のマージンを見ると1億円という数字になる。

生きるだけなら生活費は35万円いらないだろうし、手厚い企業年金に加入していた人なら年金収入はもっと多く見込めるだろう。
もしそうなら必要資金は大きく減少する。

読者が幸福な老後を送られることをお祈りしたい。
ただし、幸福とはお金だけではないのだけれど。