【書評】三品和広「どうする?日本企業」

日本企業のすべての経営者に読ませたい本。
多くの日本企業の「戦略」がいかに低レベルであるかを暴く著書だ。

筆者もアナリストとしてIRミーティングに出ていると、会社計画の月並みさ、空虚さ、実現性の低さにしばしば閉口する。
 自社が世界中の競合他社よりこう優れているから、この計画は実現する
ではなく、
 世間並みに作文したらこうなりました
というレベルの経営計画がいかに多いことか。
その様子は、具体的には本書の目次を見ればよく分かる。


<目次>
第1章 本当に成長戦略ですか?―日本が歩んだ衰退の道
第2章 本当にイノベーションですか?―腕時計が刻んだ逆転劇
第3章 本当に品質ですか?―ピアノが奏でた狂想曲
第4章 本当に滲み出しですか?―鉄が踏んだ多角化の轍
第5章 本当に新興国ですか?―日本が教えた開国攘夷策
第6章 本当に集団経営ですか?―こうしたい!日本企業

日本企業の経営者、経営計画を作るのに関与する人たちは、戦略を語る前にこの本を読んでほしい。