GaN(ガリウムナイトライド)半導体

Siのバンドギャップ1.12eVに対し、GaNは3.45eV(光の波長で約365nmに相当)と3倍も広い。
この特性を活かしLEDや青色半導体レーザのような光デバイス向けに用いられる。
ワイドバンドギャップ半導体と呼ばれるが、SiCと比べて、
・供給元が多く価格が下がりやすい
・用途がすでに立ち上がっている
ことから、実用化で先行している。

青色領域から長波長へも応用(三色LED)しようとする開発が続いている。
バンドギャップの調整のため、In、Alをドープし、緑や赤を作る。
緑色の領域(530nm域)では効率が青色の半分程度になってしまう。
三原色LEDの実用化には緑色LEDの効率向上が必須だ。

また、GaNトランジスタは
・高耐圧
・高温動作
・大きな電流密度
・高速スイッチング
・小さいオン抵抗
など、SiCと同様の利点があり、次世代パワーデバイスとして有望視されている。