インバータのv/f制御でモータを駆動する場合、無負荷時の電流が定格電流を超過してしまうことがある、その現象。
モータ電流は
- 界磁電流: 回転磁界を発生させる電流。無効電流成分。
- トルク電流: 負荷トルクに比例する電流。有効電流成分。
に分解される。
インバータのv/f制御では、出力電圧vと出力周波数fの比v/fを一定になるようにする。
これだと、出力周波数が低い領域では、発生トルクが低くなるため、出力電圧を高めに調整する。
(いわゆるトルクブースト)
低周波数領域でトルクブーストが過大になると、無負荷時に、無負荷にもかかわらず励磁電流が増加し、モータ電流が増加してしまう。
これを過励磁と呼んでいる。
過励磁が起こると、過電流が流れ、各種の保護機能が動作してしまうことがある。